- - - - - - - - - - ドラえもん・のび太の女帝誕生 - - - - - - - - - -


唐王朝の3代皇帝・高宗には、
正室たる王皇后が居たのだが・・・
                          __, - 、
                        /, ─── 、)
                       .//  /    ヽi 「やはり女は、
                       |_|    ┃ ┃ |   美しいのが一番だよな」
   ヽ  |  /              (     ⊂⊃ ヽ
    ____             >、   \__ノ ノ  .nm━・~~~
  / ____ヽ          /  \─── ´ヽ、 /)- |
 /  /  ノ ,, \|          /    \--/ |  ̄|_丿
 |  |   (・ _ (・ |7        |      /   |  ||
 ヽ_フ  ミ ⊂⊃ミヽ        !    /     ノ   |
  |   ___i_  |       `iヽ__ノ━━━━ヽ、__ノ
  |  (      ) ノ         ヽ、     |^ヽ、__ノ
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\.          ̄ ̄ ̄` - ′
     王皇后                高宗



しかし高宗は、美しい側室・蕭淑妃を寵愛していた。
        , ,,,,..-─-.,,,、
      /         \
     /            ヽ
     /   ノノ__ _丿)_ _|
     |   | / __      __ヽ|     ̄ ̄
  _|    | =/  |  =./ | |    ___
 (: : : |_   |.  | ⌒|    |⌒| |     __
  ヽ: : (|   |   ̄   ゝ ̄ |        |
  /: : /|   |、   ┌─,   ノ.|       |
.  \:/ └-┘ヽ,._   ̄_ ./-┘     ̄ ̄
     、-─「└-` ̄|─--_-、
      `(  `─---′  )ヽ ノ
      | (         ) |′
       |  |       /  ノ←蕭淑妃
      '、 \    / /
.      \ \__/ / \
      /` -(., __ ノ    \
     /            \
     (_/⌒\.__./⌒\.,__.__.ノ
     (    /|    /
      `--- ′ ` ---′





その為、蕭淑妃を激しく憎んだ王皇后は、
高宗の寵愛を蕭淑妃から引き離す為に、1人の女性を高宗に宛った。
高宗の父・太宗の側室であり、太宗の死後は尼となっていた「武照」である。
                              , -──  、
                            /         ヽ、
「あんた、ちょっとウチの旦那を誑かして   /   /) ノ ) ノ ) )
      あの蕭淑妃を追い落として頂戴」 |  // / ⌒ ヽ ⌒ヽ|
      ____               !   i─|    ^|^   i
   ○        ○              _V^`  ` ─   ゝ− !
  /   __∧_∧__∧ |             >ヽ__   ──┬  ノ 「えっ、私がですか!?」
  /   |  /   \ | |             ̄i \  ` ─  /
  |    |   ・   ・ | |              |  ノi- ̄ ̄ヽ、
  、   フ  ⊂⊃ ヽフ            /`-/ |/ \/ ^ヽ
   | ̄ ̄   __|_ |            /   //      !   \
   |      /__/  |           ヽ、__|        \   ヽ
 / |          ノ\              ヽ       |ヽ   i
      王皇后                  武照(のちの武則天)






王皇后の企み通り、高宗は武照に夢中となり、
高宗の寵愛は、蕭淑妃のもとから離れていった。
     ____
   /´       `\
  (  (  (  ( \  ヽ 「陛下、お慕い申しております」
  !/⌒ ヽ ⌒ ヽ ヽ  i
  l    v|・    |─|   !
  (| 、__ ノヽ _ノ  ´^V        「父の未亡人を手籠めに・・・
  |   ^       _ ノヽ           この背徳感がたまらん!!」
  ヽ \ __ /  /</               ,−、__
    ` _┬─_ イ_7 ̄/               ( ─── 、ヽ
    / \/\!  /               //   ヽ   | i
  /        !/                | / ヽ     |__|
  (   <ヽ     /                / ⊂⊃      )
  \ ヽ!    l               ⊂───┐  ! - 、
    /^/    ヽ                _\`──′ /|    \
  ∈_ /       \           ∈⊂ヽ ` | ̄ ̄  /     ヽ
    /  / |   |ヽ  ヽ           ` ┬ノ  | ヽ ̄ ̄/     /ヽ
   /  /  |   | \ ヽ           .|   !  \ /   \  (_,_丿
    ̄ ̄|  ̄ | ̄ | ̄ ̄            ヽ、 \       `−′__
      ノ   !   !                 ̄ /━━━━━━ヽ_ ───
     /  ノ  !                 i^^ヽ、        ノ |  
     /   /|  |                 ヽ  j、____/ 丿 ( ^ ) ( ^ )
   /^  / |   |                    ̄       ^ ̄    ~   ~







しかし高宗は、王皇后の予想以上に武照へ熱を上げ、
結局、王皇后も蕭淑妃も高宗に見捨てられてしまう。
                   ___ <                   >
                 (( |  | <私があんな女に負けるだなんて>
                   |__| <                   >
                 カコン..巛...  ∨∨./ ̄ ̄ ̄\..∨∨∨∨∨∨
\ 墓穴を掘ったわあ /   (( (⌒\ /ヽ/        フ
  \            /      ~\ \>|  ___))_|.. )) /
   \____   /   \    \ ∨(゙| | \  ノ /  っ
   /_____ヽ         | | | \  |__| > </| っ   ─
   / (__∋_∈_)ヽ    ─       \/ヽ(\/ノ ̄
  / /  ⊂⊃ ヽ |              /    ̄ノ<)    \\\
.  | | |\___i_/| | |    /   (( (  ̄    /\ \
  | \ヽ ∽ // /          ( _     \  \ \_ ブ チ
  |    ̄ ̄ ̄  |       ,−、_/ヽ-へ_,ヘ__)   | , ,) /|  \
  |_______|       /   |_/   | |     巛☆/\ /|
  |         |       |  | ̄     | |  バ /≫》巛 / /
    ̄| ̄| ̄| ̄| ̄       `−′ \\  |▽|_ キ|\ 巛 / /
   ⊂二⊃⊂二⊃                (___)  \\/ /  ┃┃┃ ━╋┓   ━
     王皇后             蕭淑妃       ☆\|/ ☆ ┣━    ┃┃ ━
                                          ┃           ━┛







しかも武照は大変に恐ろしい女性であり、
王皇后や蕭淑妃を邪魔な存在と感じた彼女は、陰謀を巡らせて2人を殺してしまう。
                 , ──- 、
___ , - 、          (  (  (ヽ、 \
  , ─ 、)     \   iノ-、 −ヽ\ ヽ  /「大変よ、陛下!!
 /ノ   |            |  ・|・  |-|___ノ    王皇后と蕭淑妃があなたを恨み、
_/   (・|      /  (| ー、`−´(⌒i)  \ 宮廷内で策謀を企てていたらしいですわ」
 U   ○         ヽ (⌒ヽ  | |ゝ
  ___)    _∩    ` ┬´ イノ∈ヽ
 (__/    ∈  )  /^l ̄ ̄(__ノ__/
\──´      ̄ヽノ\/ .|───-| \
  ヽ          \   /____ノヽ ノ
   i            `-´ |____|  ̄
   |              /     |
「そりゃ大変だ、
 すぐに2人を追放しよう」


        ____
    /´       `⌒ヽ
   /         /)ノ)ノ
   /       / /⌒ヽ!
   l       /─|   ミ|  / 
   ヽ   /⌒′ ヽ、__ノ┐     「そんな生温い処置では駄目です!!
   <  ヽ_  /⌒ヽ__ 」 ─   これは大逆の罪である以上、
   ∠__ /  l           両名には死を賜るべきです!!」
  , く \     ヽ、      \ 
 /  \ ヽ ´ ̄ ̄ ,-,ヘ
/    /⌒\     l    )
     ヽ    \ /ヽ /
       \      /
     / ヽ、_ /






こうして武照は皇后の座を手に入れ「武后」となり、
彼女の生んだ李顕や李旦も、皇位後継者として育つ。

                     ___, - 、  「色々とゴタゴタはあったが、
                    /_____)    まあ、これで良しとするか」
.                    | | /   ヽ ||  。o ○
                    |_|  ┃ ┃  ||
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
                   !   \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !  
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     |・  |─ |__   /   
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   / 
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |  /| ヽ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  // /ヽ─| | ♯|  /   i              | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |  /  `i'lノ))┘/ , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
  | |  | ̄| / /| / ( (... .ヽ              / |____|∈  __./ .|   | |
  |_|/ヽ、_/  ./   ` ─ /\           /ヽ      ̄ \-──| \|_|
   | |  |───/____i  l=======l  |_____ __\  |\ | |
   |/ ヽ── |______\  l二|^|二二|^|二l 丿______ |_丿 \|
  l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | |      | |.  | |   | |  | |         | |  ̄ ̄ ̄ l
   | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄.| |────| |.  | |   | |  | |.──────| | ̄ ̄ ̄| ̄|
兄・李顕(のちの中宗)     弟・李旦(のちの睿宗)







しかし皇后となった武后は、皇族や貴族を次々に追放。
政治的基盤を着実に築いていき、我が物顔で振る舞うようになり、

┃       ┃ ┃         ┃ ┃
┣┳┃┃ ┛ ┗  ┃ ┃  ┛ ┗ ┃ ┃
  ┃            ┛ ┗        ┛ ┗
 \        _____     //
 \\     // -)ノ )ノ-) )   //
   \\   |__|#|  ^|^  |#||   / , − 、___
         (┌── ^──┐)    >──、  ヽ
  \   ((  | |        | |    / ヽ  |   |
   ヘ      | |  (⌒⌒) | | )) |・)=@ |__  |
 -| ・|  _| ̄|煤R、___ノノ   ○      ) !
  `- ● |∋ |   _|──|_     |___,  ヽ/
.  二 |  |└,┘ / ` ─ ´ \     \ _     ヽ)\
  ─ __) l二l /        ヽi      /j`_ /    \
    _)  |  |/  |      ノ | ))  /  | /
  /    |    / |      | |     |  |/


更には高宗が、病によって視力を失うと、
政治は全て武后に任せっきりになっていまう。
     /⌒ ──- 、
    (           ヽ
     _|         |
     i |ヽ       !l
    /!ノ´\     /ノ
     |     \/ヽ/´
    ヽ、 , ┴──┴┐ 「お前がやりたいなら、
     /        \  好きなようにやるが良い」
   /            ヽ
  /   /             i
  |   i             |
  ヽ、 |            !
   ( ヽ___,−、___ノ
  /⌒l───,  、──|
  |      く/\/    !
  ヽ、 _______ ノ




そして高宗が亡くなると、まさに武后の天下がやって来る。
     ___, - 、
.   /, -───、)
  //   /   ヽ i 「息子たちよ、後は頼んだ。
  |_|     / ヽ | しっかり政治を司るんだよ」
  (      ⊂⊃ ヽ
   \   \_/ ノ
  / \──− <
 /    \─-/  ヽ         ___        , ── 、
 |      \/  | |      /   - 、 -、\   ゝ/______ヽ
 !_          ノ !     /   , -|  ・|・ |-ヽ   | | / −、 −、|
  ヽ丿━━━━ ヽ/     i  /   `- ●- ′ |   |__|─|   ・|・  |
  (     |^ヽ __)      |  i   三 | 三  |  (   ` − o− |
.   ̄ ̄ ̄` -′ .       | |.   __|___.)    \   ___っ ノ
      高宗         ヽヽ /      /    /ヽ、__─、- ´
                   ━━━━o━━    /^\/\/ヽ
                   /  /    \ |   |  |     | |
                弟・李旦(のちの睿宗)  兄・李顕(のちの中宗)


                   ___
.     ___       ゝ/  .____ヽ
  /    - 、 - 、\    /    | / −、|
 /    , -|  ‘|‘ |-ヽ  i    __| ─|  ・|  「そんな事を言われたって、
 i  /  ` - ●-′ |.  !   (    `− b  父上ですら母上の言いなりだったのに
. |  i   三  |  三 |   \/    ___)  息子のボクらに一体どうしろと・・・」
 | |.   __|____)     j__ _ノ
 ヽ ヽ /      /     /──-ヽ
   ━━━━o━━      i /⌒i  |
.  |   /     ヽ |     | |  |  | 





高宗が亡くなった事により、武后の子・李顕が、
唐の4代皇帝・中宗として即位する。
                                      /  ̄ ̄ ̄ \
                  「皇帝として政務に励むのよ」 ( ( (ヽ     ヽ
                                     | −、ヽ\     !  
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \                         |・  |─ |__   /   
   / _____ヽ 「うん・・・一応わかった」        ┌ - ′  )   / 
   | | /  ─ 、−、!                        ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |  /| ヽ |        , ──── 、         ` ─┐  h ̄
   (   ` ─ o−i      /         \  _      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  // /ヽ─| | ♯|  /   i              | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |  /  `i'lノ))┘/ , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
  | |  | ̄| / /| / ( (... .ヽ              / |____|∈  __./ .|   | |
  |_|/ヽ、_/  ./   ` ─ /\           /ヽ      ̄ \-──| \|_|
   | |  |───/____i  l=======l  |_____ __\  |\ | |
   |/ ヽ── |______\  l二|^|二二|^|二l 丿______ |_丿 \|
  l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | |      | |.  | |   | |  | |         | |  ̄ ̄ ̄ l
   | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄.| |────| |.  | |   | |  | |.──────| | ̄ ̄ ̄| ̄|






だが中宗には、皇后である韋后がおり、
彼女は皇帝に対して、しきりに韋一族の重用を嘆願していた。
   ゝ ─── 、    ,, ─── 、
  / _____\ (  (  ( ヽ、  ヽ
.  |  | / − 、 −、|  |/-、  -、ヽ\  !
  !__.|─|   ・|・   |  i| /|  |ヽ |   |__ノ   「ね!ね!陛下
  (    ` ─ o −i  |  、    U   )−、  私の事を愛おしいと思うなら、
((  \      3 ノ ノノ ヽ、\ ̄丿 /ヽ、_<  私の一族を重用して下さい」
     i` ─┬、 ´-(⌒ヽ−` ─ ´ヽ
    / ^ ヽ/   ̄ ̄( ⌒ ) ̄ ̄  )i ))
(( /  /      // `− ´┬─−  |
  /_/|      |      |.       |←韋后(中宗の妻)
  (  ) |────|      |───´ \
「うん、わかってるよ」





しかし武后は、こうした韋后の振る舞いに激怒。
即位からわずか2カ月で、中宗から皇帝の位を取り上げてしまう。
      ___
    /´     `ヽ
   /  /ヘ ノ) ノ) )「私を差し置いて勝手な振る舞いを。
  i  / / ⌒ヽ ⌒ヽ!   全く、最近の小娘というのは!!」
  l   |─|   ・|<  |           _, ──- 、
   V^`  `ー− ゝーi)          ( (\     \
    ヽ_  /⌒ー─' ノ            !、-、ヽ\     ヽ
   農_ヽ、`二二´/            j |ノ |   i_     !
     /`ー─ '、            「  ー     _)  ノ
   /ヽ\/\| \           ー、    \ `ヽ
   i  |      | ヽ__/⊃⊃    ー┐ h ヽヘノ
   |─ |     ノヽ/     (_ノ      / ̄ ̄ヽ
   |   |     |   ̄ ̄  ̄       i  /^ヽ |
      武后             韋后ヽ |  | |





皇帝を廃位となった中宗は、遠方へと流される。
      ,, ─── 、
    / /)ノ )ノ )
    | / / -、  .-、|
    l__|  | (|  |(| |
    (r     ゝ |)、
   /丿ヽ  ─┘ノ v
    ̄   /二二l          「あ〜、都の生活が懐かしいなあ・・・」
      / ) ___|__                /\
  /⌒l ̄ / |  __ |         , -─、  / \  \
 ̄ ̄| ̄ ̄ >--| ||__| |      / /( _\ \  m/  ,- 、
 ̄| ̄ ̄ /  └-||-||┘     | /( l\ノoヽ `/__ノ    |  |
  |   /─┌──||-||       | \/\ノ /| l / / / ̄| ̄__ノ
  |   |  |└─┬─┘      /\(^   (~m)\/ / ./⌒ヽ 
  |  __| ̄|   | |         |   ` ` ─ i^─|   /\/ |─|
_| (__l二二二二l       ヽ___/\ノ  /   ∨|  |__
                  (⌒)(⌒)(⌒)   ` ┴─−' (.__)
「今は雌伏の時よ         \二二二/| ̄|
    我慢して下さい」               ̄




「母上の気性を考えれば、
 あんな事しちゃ廃位されますよ」
:::::::::::/           ヽ::::::::::::
:::::::::::|  ば  じ  兄  i::::::::::::
:::::::::::.ゝ か   つ   上  ノ:::::::::::
:::::::::::/  だ  に  は イ:::::::::::::
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   \_         ,,-'
――--、..,ヽ__  _,,-''
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/. ` ' ● ' ニ 、     ,-、ヽ|:::::::::
ニ __l___ノ     |・ | |, -、::
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|( ̄`'  )/ / ,..    i     '-
`ー---―' / '(__ )   ヽ 、
====( i)==::::/      ,/ニニニ
:/     ヽ:::i       /;;;;;;;;;;;;;;;;
         「どんなに気遣っても、母上はどうせ廃位するって」






中宗が廃位された後、弟の李旦が皇帝に就任。
これが唐王朝の5代皇帝・睿宗である。
                                    /  ̄ ̄ ̄ \
                 「皇帝として政務に励むのよ」 ( ( (ヽ     ヽ
                                    | −、ヽ\     !  
                                    |・  |─ |__   /   
                                    ┌ - ′  )   / 
        「母上の御期待に添えるよう頑張ります」   ヽ  /   ヽ <
                    , ──── 、         ` ─┐  h ̄
     _            ./         \  _       .j ̄ ̄ |
   //|       / ̄ ̄/             ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  //  |       /   i              | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |   |      / , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
  | |  /|      / ( (... .ヽ              / |____|∈  __./ .|   | |
  |_|/  |___./   ` ─ /\           /ヽ      ̄ \-──| \|_|
   |  /    /____i  l=======l  |_______\  |\ | |
   |/      |______\  l二|^|二二|^|二l 丿______|_丿 \|
  l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | |      | |.  | |   | |  | |         | |  ̄ ̄ ̄ l
   | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| |────| |.  | |   | |  | |.──────| | ̄ ̄ ̄| ̄|




こうして、母の傀儡として帝位に務めた睿宗であったが・・・
     , ─── 、
   /  / )ノ )ノ ) )
.   |  //− 、 −、|
   !__.|-|   ・|・  |
   (r  ` − ゝ−|
   <\   ,  ノ    \ 女帝誕生を預言する仏典が /
   /| `、─┬、´        中国各地で発見され・・・
  /  ヽ/ヽ/ | i        ___________
 |  /     ノ |        l\
 |_|__    / |        |\\       TV
 ̄\、、) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\     |  \\
              \     | l\ \\





全国へ撒かせた「女帝誕生」の預言書を口実に、
武后は睿宗を退位させ、自ら皇帝の座に就任。
こうしてここに、中国史上唯一の女帝「武則天」が誕生するのである。
       ___    
.    /´       ´⌒ヽ
  /    / ) ノ) ノ) 丿 「天意により、私が皇帝になりますから、
 /    /ノ/⌒ヽ/ ⌒ヽ!  子供はすぐに退位しなさい。
 |   /  l    |    |、 髭なんて生やしちゃって、偉そうに!!」
 V`ヽ「 ̄l     ・l<  ノ i
  l     ` ー ´ 7 ´ ヽ          ,  ───  、
  >ー、   , ───,┘ノ        /          \  っ
  ´Z_ヽ、 ( ___ ノ /          / ヽ            ヽ っ
     ノー`──、‐ ´         l’\|─‐ U 、         ヽ
    /\ _/\/ \         l  ノ     \         l
   /  、       ヽ ヽ/ ) ヾ   ●´ ──      ヽ         |
   l   \      V   ̄二)  ノ  ──      ヽ      l
   ヽ   \     /\ __ノ .ノノ (   ──        l    /
.    \    ヽ /   //       ` ー、── 、     |     /
     〉\      /! /         ` ー,-、━━━━━━ヽ
                             ヽフ `ヽ



            「ほら、きみだって廃位されただろ」
       _____       _____ 
    /        \  /       \ 
   /      − 、−、 ヽ/_______  ヽ  
  /     -| /・|・ヽ|- |ノ−、 , ─ \  |  |   
  |   /_ `− ●-′ /⌒)|    |_|___/
.  |   |  _ ̄   | 二 | ⊂ノ | └  |  6 |
  |  |     ̄  | ─ |_/-c`─) )  - ′
  ヽ  |   ̄ ̄  |_) |  |‘┬─(、( /
   ヽ |   /(⌒|\  |  |`-`─- ´ノ^\
    ┝━/  /|~| |━l ヽ__|ヽ./\/ l  |
.    |     / | | |  |/ |       |  |
「うん、兄上の言う通りだったよ」







690年、武則天が皇帝に即位すると、国号を「唐」から「周」へと改め、
廃位させた息子達には、自らの姓である「武」姓を与えた。
                                     /  ̄ ̄ ̄ \
                                    ( ( (ヽ     ヽ
            「これで心置きなく改革が行えるわ」   | −、ヽ\     !  
                                    |・  |─ |__   /   
                                    ┌ - ′  )   / 
                                    ヽ  /   ヽ <
                                     ` ─┐  h ̄
     _                                 .j ̄ ̄ |
   //|       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\    /   ̄ ヽ\
  //  |       /                       \  i  ./   |\\
  | |   |      /                   l⊂⊃l┐__ヽ__/\ /|   | |
  | |  /|      /                      |____|∈  __./ .|   | |
  |_|/  |___./                           ̄ \-──| \|_|
   |  /    /_____________________\  |\ | |
   |/      |____________l二|^|二二|^|二l__________|_丿 \|
  l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | |      | |.  | |   | |  | |         | |  ̄ ̄ ̄ l
   | ̄| ̄ ̄ ̄ ̄| |────| |.  | |   | |  | |.──────| | ̄ ̄ ̄| ̄|



そして先ずは、皇族や貴族といった既存の特権官僚を廃し、
代わりに、科挙合格者の官僚を新たな人材として積極的に登用した。
この家柄に依らない能力主義の登用により、国政は以前より改善される。

                        /二二二ヽ
  「家柄だけの時代はもう終わりだ」 |∧,,∧  | |
       __              | ・ ・   |_|
     /   /  ̄ ̄ \      ⊂二    __)
    ⊂二>_ヽ__(_ ̄_ ヽ i / ̄ ̄└─┐ ノ|\l>
     | ・) ・) | |) | |) | | ⊂二二>-┬// |∠lヽ
     (  ^  | 丶   _) | (・ )( ・ ) |_ ̄/▽▽^゙\
      ` -─  ヽ._⌒ ィ−' | ⊂⊃   _)| |    |\ヽ
      /     / || ̄||^ヽ ヽ、(「「「「).ノ | |    |//
      | |    | || ⊂ ̄) ̄/ ̄ ̄  ヽ| |   (_)′
         武則天を支える科挙官僚たち


更に、武則天自身が女性だった事もあり、
儒教などによる伝統的な「男尊女卑」の解消にも努めた。
                       ,, --──-、
  / 二二二ヽ              /二二二二二ヽ
 | | へ , ,∧|             / |  ( ・∨・) | ヽ
 | |  0 ∠|              |  |    )⊃( ヽ|
 (d    二⊃_  /  ̄ ̄ ̄ \  |.   |  /(∋   }
7/ヽ ┌-──┘/┬──<二二) └┬┘      /
△  |\\    |__|  (・ )( ・)|   / └────┘
 /⌒▽▽ヽ、  <(d    ⊂⊃  |. /
 | i    i |  <\ (「「「「「) ノ     「父親が死ぬと3年喪に服すのに、
 | |    | |.    ,.────、__.∩..  何で母親の場合は1年だけなの!?
 | |    | |    /         |  ,⊃ 両親とも等しく3年にしなさい!!」
                      ̄





しかしその一方で、彼女を抑える存在が居なかった為、
愛人の張易之・張昌宗や、実家の武一族も重用するようになる。

「女帝陛下が居れば怖いモノなしさ」      ___
     ____              /     \
   /_____ヽ           ⊂二二>─ ┬i 
    |__|    ヽ  / |            | | /| |ヽ | |_|
   (d     (・  (・ l、            |   。    6) 「うん、そうだね」
   !      )⌒  i  ∩__        ヽ   ノ  ノ
  /\   ノ(フ  ノ ( つ )        ` ┬ イ
 / ヽ  ` ─── ´ ヽ_| ̄ ̄|        /^▽▽ ^ヽ
 |   |         |    ノ        | |    |  |
       張易之                張昌宗



その上、武則天は自分の実家から甥を皇太子に迎えようとするが、
宰相・狄仁傑の忠告を聞き入れ、それは流石に思いとどまった。
武則天は、直言の士である狄仁傑を大変に重用しており、
彼が亡くなった際には、涙を流してその死を惜しんだという。
    __ゝ,..───..、
    / : : : : : : : : : : : :\
    /:: : : : : : :; ───┬`
   i  : : : /  / /^ヽ !  「いくら実家だからと言っても、
  |:: :: :: ; -v'    | | ゚| |   甥と叔母の関係より
   !:::: :::| d    `−  ┐  母と子の関係の方が深いはずです。
   ヽ::: ::ヽ_    ┌── !  甥より息子の方が何かと安心でしょう。」
    \;イ       ヽ./ノ
      _j___┬─ ´
      /───-ヽ    ∩
      / /⌒\  |   /  ̄,⊃
      |  ヽ   \| /\ _ノ
      狄仁傑



その後、武則天は狄仁傑が推挙した張柬之という老人を重職に就けるが、
しかしこの人事が、彼女にとって思わぬ結果を生む事となる。
武則天が病に伏せると、張柬之らが宮廷クーデターを起こしたのである。
             ___
           // ∨∨∨ヽ     「帝位は李一族のものである。
           |_|   (・ < |      武則天を退位させ、
       _  (d   ⊂⊃ ヽ   _ 中宗陛下を復位させるのだ!!」
.      /  ) | /\___l__ノ |  (  )
      |  |__/\ヽ⊂⊃ ノ /\/  /
 ______|    ̄ ̄ ̄  |   /
 | _______<.          |─ /
 |__|/| 0|∠|  |ヽ/ヽ/\/\/ヽ|.
 (  ゙−o−>|           |
  ヽ | ̄ ̄ ̄ |_______|
 |⌒lヽ==  /           ヽ
 | ̄|  |~|  |    / ̄ ̄ヽ   |
   崔玄韋      張柬之



張柬之は中宗を宮廷に迎え入れて、武則天を退位させ、
彼女が寵愛し、それを頼りに横暴を働く張易之・張昌宗を殺害した。
                       , ─ 、
                        (_(_(_, ヽ
                   , ─── 、  (⊃_ ノヽ
  ┃ ┃┃          /WWW \ \   l     l 「横暴を極めた者は
  ┣━     | |    l \ll/    ヽ/^ヽノ    |  俺様が懲らしめてやる!」
  ┃       | |    (| (。) ∠      ノ      !
      ┃┃ | |   / (二) / ⌒ヽ  | |    /
   ━╋┓    /|  l _    /\ \|  l l    く
\\ ┃┃ |\/ |/| (__/ \ ヽ ノ //    \
  \\   _|   _└  ヽー`ー`─ ´ /´
 ☆    \   (ヽ  \  |  ̄ ̄ ̄   / ⌒ヽ
  /⌒ヽ ∠   \\/ヽ l      ̄ ̄|   二|
/   /\  |/ヽ/\ ヽ_ノ ヽ、_    ヽ_,_ノ
l_/\/\  /\/  ̄    \  ̄ ̄ ̄



                     張昌宗
                     ___
       張易之         /     \
       ___        |┬--<二二⊃
     /____ヽ  / ⌒ |_|   ><|
      |__|  /    ヽ|/   /(d      o | ヽ
     (d   > < |   /  └,\  A 丿 ノ 「調子に乗りすぎた・・・」
     j、    )⌒  ) / |  | / |  ̄ ̄ /
    / \    A / |  |  | /|  |   /
   / ⌒   ̄ ̄ |^|   |ヽ-\ ̄l )/ ̄`ヽ
   | |  |__   | | /\ ( ̄ ̄ ヽ ̄ |─|
  /|\\_  |⌒)⌒)     ̄ ̄|─|  | ̄ ̄)
   |   ̄ /⌒i ̄  ̄ ヽ    /| ̄ ̄)  ̄ ̄
    \_|__  |─-| ─|  /   ̄ ̄
      /|─ |  | ̄ ̄)
       | ̄ ̄)  ̄ ̄  「有無を言わさず斬殺だよ・・・」
        ̄ ̄




705年、こうして武則天は帝位を息子の中宗に譲り退位。
本来なら武一族も粛正されるのが常であるが、
皇帝・中宗にとっても実母の実家であり、武一族は何とか粛正を逃れる。
そして同年末、武則天は83歳でこの世を去った・・・・

          , ───  、
      /         \ 「ごめんな
     /    /) ノヽ   ヽ  ちゃいね。」
    /    //─ 、ノ_ ノ ) )
    |   /  /     l/ ⌒ イ っ
    /⌒´  ̄l    彡lミ    l  っ
   <| )    U、 __ ノ、`  ノ) ──− 、
   ∠ヽ__     U   ゝー ´l_____ ⊂ヽ
     ̄/\ /´ ̄ ー┬' ノ.    ヽ l(三 |
     /\ ヽ二二二´ イ l _ノ  /‘ l  | ヽノ
   /⌒\ \ / ヽ/l /  o   ヽ ノ ノ   !
    |    ヽ  \/   | | (__    U   ^ヽ/
   l、    \     ノ ヽ (       _ ノ
   | \    \ mn_ ̄〈`_ー──イ
   l  \    ヽ  ノ // /) ̄ ̄ l
    .|    ヽ     ̄ ̄ ̄l   ̄二)
        武則天      中宗






そして、李一族に帝位が戻ってきたのに伴い、
国号も当然、もとの「唐」に戻される。

                「兄上、共に頑張って李一族を復権させましょう」
      中宗↓                         _____
      ___                    /´        `\
   v/´      `\    弟・李旦(睿宗)→/ / ⌒ヽ ⌒ ヽ      ヽ
  /  ______ヽ              /  |   ・|・   |− 、    ヽ
. /   |   ⌒    ⌒ |              / / `ー‐● ー‐ ′   \  ヽ
 l   |   / ⌒ ヽ/ ⌒ヽ            l/  二   |  二二    ヽ  l
 |   |_l   ,| ,   l、        /⌒ヽl   ,−、   |  ──      |  |
  Y⌒  ヽ _ ノ っー〈ノ     , −'──`-く   l _|_____ノ   l  l
.  ヽ_    ____つ ノ    /──── 、   \ j  __     /   /  /
    \   \ _/ /     / 、⌒   、⌒  \  ヽく ___ヽ_/    /  /
     ,〈` ー─ 、‐ ´      / /⌒   ⌒ヽ   ヽ  ヽ━,- 、━━━━━〈
   /  \/\| \      l  | 'ノ |  | 'ノ |    |  l. ヽフ   \    ヽ
   /_ /     |/\   |  ーo    ー ′  l  l ____  ヽ ヽ   ヽ
  /  /       |\  ⌒)‐、!   ( ___       /  /        l  |  `/⌒ヽ
  /  /ー───|  ヽ_ノ))_ノヽ、   ヽ__ノ     /  /ヽ、___ ノ  ノ  ヽ._ ノ
⊂  ヽ     |    ̄ \  `━ ,-、━━━━ く \ ______ /    l
 (/∪`__,─┤       ヽ// ヽフ   \   ヽ    ┐       /
.    |   |  |         | l┌─‐─┐ l  〉 -ヽ ̄ ̄ /  ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
     |____lー‐|        l ヽ`ー‐─ ′ノ  ヽ__ ノー─ `ー─── ′
     |    |__|−、      ヽ ` ー┬─ ´   /
    /`ー─┴ 、  ノ      (  ̄ ̄( ̄ ̄ ̄ ̄)←李隆基(李旦の息子)
    ヽ___ ノ ̄           ̄ ̄   ̄ ̄ ̄  
              「伯父上、私も若輩ながら尽力します」




そして宮廷には、中宗と共に皇后の韋后も戻ってきた。

「陛下、ようやく私も皇后返り咲きね」

     / ´ ̄ ̄ ⌒ヽ      , ─── 、
    /   /)丿)ノ)丿  /______ ヽ
   /  / /−、  -、|    |/⌒ヽ ⌒ヽヽ|  ヽ
   l   |   | (|   |(|l   |  /|ヽ  |-|   l
    Y⌒   ー   ゝヽ  / ー ヘ ─ ′⌒∨
     ヽ_    ┌─  ノ  lヽ      /   _ノ
    / ノヽ、 _`_´ /ヽ  ヽ \ __ /   /
   'ー ´ l── ' 、 `ー`    `,ー── く
      (⌒ヽ   l、     /|/ \/ ヽ
      | \ \ | \ /\|     |─|
      |  \ \ _ / / |     |  |
     /`ー─\  く_ ノ´  |ー──(   )
    <   韋后  ̄
               「うん、君には苦労を掛けたね」





しかし、唐王朝の動乱はこれで終わりではなかった・・・・
皇后に返り咲いた韋后が、「第2の武則天」を目指し始め、
後ろ盾を失った武一族と手を組み、張柬之らを追放したのである。

   張柬之
    ____                    | | |  ||
.  /  / VVヽ                      | | |  ||
  | _|  / (0   崔玄韋           | | |  ||  
  |(     ⊂⊃ _______         ___
  |/   /⌒─┘ |  ___<       /ヘ へ\  _ 「お前達は僻地へ左遷だ!!」
  |   ヽ⊇    | _|  | 0| ̄      / (_)(丿 ヽ ((
  / ̄ ̄ ̄ ̄ヽ   |(   ゙ - o__      ( ^(* ⌒   ) ))
. |   |  |  |   |´ / ̄ ̄ ̄  ━┓   `i===i_´_ノノ
 |ヽ/ヽ|__|/\|   |二ヽ=      (⊃二二||☆//(┌─ ′ノノ
 |   /  ヽ  |   | |⌒||      \\   ||__//_|
. |─-l_l_l_l^'─┴∩|_|_|_|_∩         ノ| | |
  \ _______|_| \uu_|_|_|        // | | |ヽ
                  ノノ     __// ノノノノ )) _  /
     | | |      | | |       ─ `−'(( (( (__ノノ  ─
    (    )   (   )     ☆ / / 武三思   \





更に韋后は、娘の安楽公主と協力して、
韋后の夫であり、安楽公主の実父である中宗を殺害。

      ,  ───  、 「もう、あなたは用済み〜」
    /          ヽ            〒
   /   / )ノ )ノ )ノ   ボキ(( , ─==、、 >、
   !   /// ^ヽ_  /^ヽ_!    /))//\ \ /O、
.   l  |   | | ゚|  |∠ | |、    //^//⌒\ \<  ヽ
   V^`  ` ー   、ー′|ノ   / ´/  i   。 L\ \  ||
 , ─!m、   ┌──┬ ノ /ヽノ|  ヽ、 / 。 ヽ、\ l=||
/   |  !\  \ __/ //  / !    o l     ノ \/
7_ /ヽ ヽi `── イ_/  /  /jヽ ̄|   `ー ヘ//
     /|ー i─── <   / /| \\ _ __ /) ノノ
    i |   |       i/  i  \/| ̄ ノ ヽ  ´ ペキ
    |    ノ      |     | |     ̄ | |





こうして皇帝に復位できた中宗も、
復位からわずか5年にして、妻子によって殺害される。
                           / ̄ ̄ ̄ ヽ
              __           /ヽ)―- 、   l
         ,―γ ___ヽー、       q`´ハ ミ ヽ  }
     | ̄ ̄|  | |(/),(ヽ)|    | ̄ ̄|   <_))_,  |  / 「兄上・・・・」
    |   ヽ  (6  ー  )  ノ    |    ヽ ___/_ノ
    -――  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄――-    (t) ̄ ̄ ̄|
   |  ,―  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ― 、    |    (/_ )/ / |
   |  |                |    |  ( ) ○    |-o
  |  |                 |    |   `ー―― ´
  |  |                  |    |  李旦(睿宗)
 |  |                   |   |







中宗を殺害し、これから武則天と同じ路線を進もうとする韋后。
しかし武則天とは違い、自ら夫を殺害した韋后に、
帝位が移るのは容易な事では無かった・・・・
        ___
      /´       ´⌒ヽ
     /  / ) ノ) ノ) ノ
   /   / /⌒′  ⌒' |
   l  |  l  v|   |v | |
.    Y⌒   `ー     ー ヽ
    ヽ_         ′ ノ   「これで私も皇帝よ♪
    / \  \_/ /ヽ      韋一族も安泰だわ」
 /⌒ヽ_ ノ l` ─┬ ´\ (⌒ヽ
 |  _丿  /ヽ ̄ ̄ヽ 、  (ヽ_ l
 ヽ  ヽ./  ノ     l \ノ  ノ
(( \   /       l.、   / ノノ
      ̄ )      ノ    ̄
      /      \
     く _____ノ
       \  ヽノ
       /\  \
     ,-/  /\  \/⌒ヽ
    | `ーく   \//  ノ
      \ _ )   ( / ̄/
              ̄




当然、韋后のこうした行動は李一族の反発を受け、
李旦(中宗の弟)の息子・李隆基が挙兵し、クーデターを敢行。
\\\      /⌒\    , ─ 、
         /___ヽ /   ヽ\\\
      /  ̄      ̄ ヽ.    i
\\  /  ̄ ̄ ̄ ̄ \     \   |
    / へ    /ヽ   ヽ     ヽノ
   / /^ヽ    /^ヽ   ヽ     ヽ \\\
   |. | 0 |   | 0 |     |     i
\\|  `− 6   `−′    |.    |  「このままでは、我らは殺されるぞ!!
   !               !    !     皇帝殺しの韋一族を殲滅せよ!!」
    ヽ   /  ̄ ̄ ̄ \   /   /
     \ \_ (⌒ヽ丿  /  /
       ━━━6━━━━━ヽ、
     /| / ___ \   /⌒ヽ
    (⌒ | | ヽ    ノ  i  ` ┬′
       李隆基(のちの玄宗)



結果、クーデターは成功して、李隆基は韋一族を殺害。
帝位には、父の李旦を復位させて「睿宗」とし、
その3年後に睿宗が亡くなると、今度は自ら帝位に就き「玄宗」となる。
武則天から韋后に至る、この歴史上の動乱は「武韋の禍」と呼ばれている。


そして玄宗の治世のもと、唐王朝は「開元の治」と呼ばれる全盛期を迎えるが、
それは玄宗の祖母・武則天による政治改革の成果も大きかった。
だが玄宗の統治も、時の流れと共に時代に揺るみ始め、
玄宗が楊貴妃との愛に溺れるようになると、国政は乱れ、安禄山の乱を誘発。
唐王朝は滅亡への道を転がり始めるのである・・・・


- - - - - - - - - - 終:ドラえもん・のび太の女帝誕生 - - - - - - - - - -



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